季節の食卓

みなさん、こんにちは。フードビジネスコーディネーターの加賀谷恭子です。

仕事がら、いろんな食材を扱って調理をしています。食材は、季節ごとにおいしいものがあって、それは普段忘れかけている昔ながらのものもあれば、新しく生まれたものまで、本当に様々。折角ですから、これから私が出会ったいろんな食材を少しずつ取り上げて、食材のことから考えて作る“季節の食卓”をテーマに、コラムを毎月更新していこうと思っています。 
中でも、私はお野菜を中心とした極々シンプルな調理のごはんを得意としております。だって、農家のみなさんが手間隙かけて作った、自然のチカラが溢れんばかりのお野菜に触れると、余計なことはしちゃいけないなって思うんですよ。お野菜とじっくりお話して、一緒に調理法を決めたりしています。

複雑な調理や、派手なディスプレイはしません。普段、おうちで出来て、いつもよりちょっぴりステキ…という食卓を提案していきます。食べ物を見たり、触ったり、おうちでのごはんが楽しい!って思っていただけたらうれしいです。気が向いた時に、ふらりと見に来てくださいね!


第31回  暑い夏は、火を使わずにおいしい食卓の巻

ロコディッシュのスタッフに「季節の食卓8月号はどんなメニューにしたらいいかなぁ?」と聞いてみたら、「もう、昼間は暑くて火を使いたくないの。とにかく火を使わなくていいメニューを教えて!」

うんうん。なるほど。いくらクーラーが効いていても、火を使うとキッチンは暑くなるものね。よく「夏バテ防止のスタミナ料理」といって肉(特に豚肉)がメインの料理が紹介されていますが、今回は少し見方を変えて、身体のバランスを整えてくれる(=夏バテ防止の)、お野菜たっぷりメニューを、火を使わずに作ってみます。一番暑い時間帯のランチにぴったりな食卓です。

それでは早速、火を使わずにおいしい食卓です。 

夏らしい濃い色のお野菜たちを使って、ワンプレートに盛り合わせました。白い大きな器に、色でグループ分けして盛り合わせ。似た色の食材を集めてメニューにするのも楽しいものです。

ワンプレートなら洗いものも少なくて、涼しいランチになりそうですね。

それでは、お料理の説明です。

オレンジ色のごはん

にんじんと、トマトでオレンジ色のごはんを炊きます。

  1. お米を2合といで炊飯器に入れ、2合分の水を入れ、そこから大さじ3杯分の水を捨てます

  2. にんじん(1本)はタワシでゴシゴシ洗って、皮つきのまますりおろします
  1. すりおろしたにんじん、トマト缶詰(1/3缶=80gくらい)、顆粒コンソメ(または固形のもの1コを砕く)、塩ひとつまみ、バター20g、包丁の背で叩き潰したにんにく(1片)を入れて炊きます

  2. 炊きあがったら、しゃもじでさっくり混ぜて出来上がり

 

緑の夏野菜マリネ

生野菜もマリネにすると食べやすいです。色も味も自己主張の強い夏野菜と、クセのないモッツァレラチーズやお豆腐に、和の香りを少し加えて、さわやかなマリネにしました。普段フレークが多いツナも、ブロックでボリュームを出して、充分主役になれる栄養バランスの良いお野菜料理です。


  1. きゅうり(1本)は、塩もみして両端を切り、ピーラーでしましまに皮をむいて、縦に1/4に切ってから、ナナメにスティック状にし、冷水に浸します

  2. ロリは筋を取り、きゅうりと同じくらいの長さ&太さのスティック状にします

  1. 先月に引き続き、おいしいアボカドを。一口大に切ります。

  2. みょうが(1コ)と、大葉(3枚)を千切りに、三つ葉を(10本)を3cmくらいに切ります

  1. モッツァレラチーズ(1コ)、水切りした木綿豆腐(1/8)を一口大に切り、ツナ(1缶)も一口大に割ります

  1. レモン(1/2コ)はよく洗って皮をむき、皮を短く千切りにして身はしぼってレモン汁を使います

  1. ボウルにオリーブオイル(大さじ3くらい)と、おろしたしょうが(1片)、塩、こしょう、レモンの皮としぼり汁を入れて、混ぜ合わせます

  1. 全部を合わせて、タッパーに入れ、20分〜30分くらい、途中で上下を返しながら冷蔵庫で寝かせます

 

黄色のコリンキーのオレンジ漬け

コリンキーは、皮ごと食べられる生食用のかぼちゃです。今回はオレンジで漬けました。ピクルスにも合うので、今なら火を使ってもいいかな…と思えるような涼しい夜に、ピクルス液を作って漬け込んで、冷蔵庫に入れて保存しておくのも、日中火を使わないコツです。


  1. コリンキー(1コ)は、洗って縦半分に切り、スプーンで種を取り出します

  1. くし型に薄くスライスしてから、1/3-1/4に切って一口大にします

  1. オレンジ(1/2コ)はよく洗い、果汁を搾って、残りの皮は細かい千切りにします

  1. コリンキーとオレンジの果汁と塩と皮、塩ひとつまみを全部合わせて少し置いておきます。

    *オレンジの酸味が足りない時は、レモン果汁を足すと良いです

それでは、火を使わずにおいしい食卓の今回の主役。

コリンキー

まず、名前がステキ!
スナック菓子のポリンキーのキャラクターの顔が出てきて、つい「♪コリンキー コリンキー♪」と歌ってしまうのは、私だけじゃないはず!

生食用の改良されたかぼちゃの種類ですが、かぼちゃの味は・・・しません。瓜なんだなぁー。という感じです。歯ごたえがシャキシャキしていて、とっても夏らしいさわやかなお野菜です。味にクセがないので、どんな味付けでもおいしくなじんでくれる万能なお野菜。
ささっと炒めものにしても、今回のようにお漬け物で保存してもOK!

取り扱っているスーパーはまだまだ少ないのですが、もし見かけたらぜひチャレンジしてみてくださいね!

夏ですねー♪
!!